平日に仕事を休んで臨んだイベント。まだ撮影結果は頂いていないのに良かった、また参加したい。
と、思ったらリピート参加者が結構いることがランチで分かった。
サンメドウズでの企画、デモキャンプも撮影会も、じんわりと良さを感じて、スキーの楽しみ方の新たな一面を気づかせてくれるいいイベント。
参加費の設定も絶妙。行くまではちょっと高いかなと思いつつ、イベント終了時は納得というか安いと感じる。
撮影は良くするけど、被写体になるのは証明写真か、観光地の一枚1000円の記念撮影ぐらい。それと比べてもお安い。リピート参加が増える訳だ。
リピート理由① : 運営がゆったりスムーズで本来の目的に集中できて、楽しめる。
カメラマンさんだけではなく、運営スタッフが多く配置されていることが有難い。
スキー場から1名、スクールから2名もアテンドしてくれる。
検定じゃないのに前走してくれて、撮影に適した滑走ラインの事前確認と修正指示がもらえる。
ランチの配膳タイミングなど部署間の連携がいい象徴だと思う。
リピート理由② : 自分では実現できないお膳立て
前日振った雪が綺麗に圧雪されているコース。
そのコースを貸切。黒子的パトロールの方のサポートが効果的で素晴らしい。
雲一つない青空の天候も祝福してくれているよう…。
舞台は整えられている、あとは参加者である我々が思う存分演技をするだけ。
リピート理由③ : ふか~く感銘を受けるプロの撮影技術
撮影機材は、何か発射しそうなレンズを装着したカメラ。一秒間に何枚もシャッターが切れる。
コースに普通にあるネットや鉄塔を入れない構図。
「空抜き」というらしい雪面と空と滑走者だけを下から撮影する構図。
貸切コースの真ん中に脚立を立てて上から撮影、雪面と滑走者だけの構図。
通い詰めいているゲレンデなのに気づけない山の頂を背景にした構図。
単調になりがちなところに、林や滑走者の影、または逆光で雰囲気をつける構図。
余白の取り方が素人には出来ませんね。
そんな構図の中を滑って移動し続け、前後左右に距離の変わる被写体にピントを合せる。
撮影意図を理解していないド素人滑走者を、雑誌の表紙やカタログに掲載されているあの感じに仕上げてくれる。
リピート理由④ : ちょっとだけ仕上がりに貢献できそうな気になっている
想像力が乏しく仕上がりを観ないと撮影意図が分からなかったが、いくつか改善点が分かったので、次はもう少し良く映れそうな気がしている。
ウェアの色、リピート参加者は明るめの配色に変えてきていた。
ずらして、スプレーを上げる。
アホみたいに飛ばすより、低速でもスピード感は出してもらえるので、シャッターチャンスを増やす。
とにかく大きく動く、オーバーリアクションな滑りが映える。
指示されたポイントにちゃんと滑り込み演技する。リピート参加者は巧い。
撮影用の滑り方を練習しようと思っている、来シーズンに向けて♪
あと、カミサンを特訓して二人で小回りを撮影してもらったら…、と妄想している。
急斜面(Dコース上部) 大回り : 空抜き
急斜面(Dコース上部) 小回り : 空抜き
中急斜面(D2コース) 中回り : 影
中急斜面(D2コース) 小回り : 影
中急斜面(Aコース上部) 小回り : 赤岳
不整地(Aコース上部) 小回り : コブ
中急斜面(Cコース) 大回り : 逆光
中斜面(Fコース) 大回り :
でも、なんでこんなに愉しんだろう…。
思い返してなんとなく浮かぶのは、①~③の良くしつらえられたサービスを受けるだけではなく、④のふるまいやよそおいを加味できる趣向だからだろうか、客(ゲスト)、主人(ホスト)、裏方(スタッフ)が調和のとれたひととき。
主客一体のもてなしの至高まで昇華していたような気がする。お題目通りのイベント。
もうひとつ要素として、“客ぶり”が大切。
ゲストは皆、ある程度“型”を身に付けている滑走者、ホストのカメラマンの意図を汲み取り、型を破ってみる。即興のふるまい、その日そのときに成り立った瞬間の一コマ。スキーの自在性が表現できているといいなぁ…。
守破離が垣間見える粋狂なあそび。