FISCHERフィッシャー SOMA VACUUM RC4 130 バキュームフィットブーツ

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以前イベントで体験”していたバキュームフィットを加工してもらった。
ひどい幅広で普段の靴も困っている不細工な足。
スキーブーツを加工せずにそのまま履こうとするとシェルサイズ8~9でないと足が収まらない。中にはシェルサイズ8でもバックルが締まらないことがある。展示会や試乗会でのブーツの試し履きが全く参考にならない、虚しい足…。
フルチューンナップやフォーミングなど、もう一足買える費用を掛けてシェルサイズ6に収めてもらってきた。

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フルチューンナップ時に取った足型の上に今まで履いていたインソールを乗せてみた。改めてはみ出し具合を眺めてみて、これでスキーになるのか?と笑うしかないようなお恥ずかしい幅広具合。
展示会でブーツメーカーの担当者から「小指一本分いりませんね。」と言われた経験がある。確かにご指摘通りで、いらない。だから腹をくくって費用を掛けてきたが、正解のないブーツ迷宮を彷徨っていた流浪の民。

スキーブーツでフィッシャーのイメージは、競技向け。それもかなりマニアックな印象。
ゲレンデで見掛けることも少なく、たまにリフト待ちなどで黄色いブーツを見掛けると、履いているスキーヤーのいでたちは大抵攻撃的で本気モードがムンムン。
そんなフィッシャーのブーツを履くことになるとは思ってもいなかった。

未加工状態で履く。
いつもの通り足入れに非常に苦労するがバックルは締まった。第一関門突破。
カント調整をしてもらう。
出荷時標準は1.0度。1.5度、2.0度の3段階でパーツを入れ替える調整方法。
他の角度を試して元の角度に戻せる再現性・復元性がいい方式。
そのままお立ち台へ登壇。
スタンス幅とスネの前傾角度をあらかじめセッティング。
多分十数分の短時間なのに、いやぁ~な冷や汗が出てくる、もう足がしびれて限界。「脱いで下さい」の指示にホッと一息。

インソールは純正のまま、柔なヒールカップだが、とりあえずは素を試してみるつもり。
どんなインソールを入れてもいいとの説明。
ただ熱の影響があるので簡単な熱成形のインソールよりは、既成インソールやがっちりオーダーメイドの方が適している印象。

アウターシェルはオーブンへ。
その間に当たりが出そうなところにパッドを張ってもらい、つま先カバーを被せて、その上からソックスを履く。
不細工な形がより誇張されて自分の足なのに別の生き物のようなシルエット。
インナーブーツを履く。
見た目パンパン、インナーブーツなのにもうキツイ。
アチチなアウターシェルを履き、バックルを締める。カバーを二つ被せてもらい、再び登壇。

エアチューブを接続して、圧力設定。
スイッチ類の表示部にスポーツ・エキスパート・レースの3段階の圧力値表記。
エキスパートとレースの中間の圧力値を入力、スタートっ!!
カカトが浮かないように手すりを引っ張り上げる方向に力を加えて全身で踏みつけて、しばし辛抱。
圧力が徐々に下がるまで、しばらく体勢維持。
フォーミングの時ほどではなかったが、結構キツイ。

全部脱いで、パッドも剥がして、再度ブーツを履く。
まだほの温かいこともあってスルリと履ける。
そして全面均一な圧迫感。う~ん、気持ちいいぃ…。

今まで歴代のブーツの見た目は、明らかにいじっていることが分かる仕上がりだったが、不細工な足が収まるんだから当然だと納得していた。
バキュームフィットは仕上がりの形状が自然でキレイ。ブーツ全体が滑らかな曲線で違和感や加工感がない。美しいのにシェルサイズ6に収まっているっ、嬉しい♪ 加工前後で幅を測定比較すると、親指側と小指側が均等に2mmちょっとずつ広がっていた。単に幅だけではなく、画像の通りロゴや曲面に歪みが無くなめらかに全体がボリュームアップ。私にとって救世主になりえるか期待大なバキュームフィット。

雪上が楽しみ、うふふふっ…。

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