S Ti
ブルースターシリーズの追加モデル。ARC(アーク):円弧・弓形という名の新しいシステム搭載。ダブルデッキより持っても滑っても明らかに軽い。カラカラ感のあるキャップっぽい乗り味。
ビンディングプレートの真ん中だけをビス四本で固定。ネイミング通り、弓のように綺麗にたわみを引き出す新しいシステム。乗ってみたら新しいはずなのに味わったことがある感触。そして基礎系の細めのシェイプよりも幅広オールマウンテンの方が合っていると感じた。
そう、10年ぐらい前のサロモンX-Screamというオールマウンテンモデル。たしかパイロットシステムだった思う、板のサイドウォールを左右に貫く軸を2本通して、足元もたわむビンディングマウント。キャップ構造でしか実現できないことと、金具のキラキラ感に惹かれて所有していた。良く似ているARCシステムの乗り味。
古い人間は新しいものにトキメクのが難しいですね…。
で、試乗板返却時にメーカー担当の方から「いかがでしたか?」と尋ねられたので、「センター幅85㎜前後のオールマウンテンモデルにARCは合っていると思う。」と伝えたら、センター幅86㎜のノマドというシリーズに搭載されているとのこと。ほぅ。
柔らかくふんわりな足場感。
意図通りしなやかにたわむけれど、サンドイッチのしなやかさとは別、たわんだ後の返りは期待してはダメ。踏み込むととエッジは外れる。
一応、ブルースター基礎系モデルとして眺めると、操作に対する反応は緩慢。センター幅73㎜と基礎としては太いシェイプであることも影響していると思う。操作演技の表現力は乏しい。特にエッジの捉えは甘く、切れや走りは表現しにくい。
でも、基礎じゃなくてオールマウンテンとして眺めると秀逸な感触。
軽い操作に加えて、板全体で振動吸収、悪雪でもロングクルーズが楽。悪雪をドドドっという突破型ではなく、いなすタイプ。午後荒れてコブになったようなゲレンデで一番真価を発揮する。
で、もうちょっと太くして突破力を向上させたい。あっ、やっぱりノマド向け技術なのかな?ARCは。
隣にFWという76mm幅モデルも並んでいたけど、ゲレンデクルーズ・オールマウンテン用途に適している。
S FW
Tiと同じ乗り味。