サンドイッチ構造のワン、キャップ構造のツーと2モデルがケイスキーブースに並んでいた。スキージャーナル誌の通販ページに掲載されているので、存在は知っていた。
でもまぁ、ショートスキーだし、初心者をパラレルに導くコンセプトも目新しくないし、興味薄で、試乗も一番最後に。
乗って驚いた。
いやぁ~、乗ってみるもんです、どんなモデルにも。
先入観や固定観念は楽しさの幅を狭めてしまいますね、自戒の念を抱きました。
試乗会は普段はありえないモデルから試すべきです、ホント。
マジメなメーカーらしく、マジメな乗り味。
テイルは短く振り回しやすい意図はその通り。
トップの造りが…、トップの反応が…、いい。
初心者用モデルの反応ではない。
ターン前半がトップから入っていける、135cmのショートスキーなのに。
スキーヤーのレベルを露呈させる、密かに恐ろしいモデル。
試乗を終えてブースに戻り「このスキー、トップの反応が真面目ですね、スゴイ」と感想を伝えると、
我満さんニヤリと「正解、そう造ってあります。」
SIAブロンズ・SAJ3級以下の初中級は、テイルの短さによる操作性の恩恵を素直に受ける。
板を揃えて滑ることが苦にならず、ハの字からの卒業が早まる。
SIAシルバー・SAJ2級レベルのスキーヤーが一番楽しめないと思う、そのままでは。
「大回りを滑ってごらん」と中斜面でいいので課題を与えると、俄然、面白味が増すはず。
足りないことをいろいろと教えてくれる板。
ゴルフにラウンドできない・球が打てない練習用クラブや器具がある。
そのスキー版な印象。練習モデルとして秀逸、普通に滑れるけど、課題が見つかる・感じる・確かめられる。
SAJ的表現だと、2級は静的内傾維持、1級は動的内傾促進。その技術の違い、組立の差を掴みやすい。
SIAセミゴールド・SAJ1級のスキーヤーは、気を付けた方がいい、露呈する。
特にオートマチックな操作性のモデルを好むスキーヤーは、操作の引出しの少なさ、固まるポジションでは乗りこなすことは難しいと思う。
前向きな姿勢のスキーヤーは課題を感じられるでしょう。
保守的なスキーヤーは言い訳を付けて嫌うんじゃないかな。
初心・初級者だけじゃないエスコートされるのは、サンドイッチ構造のワンは上級者もエスコートしてくれるモデル。
試乗していないので予想ですが、キャップ構造のツーは初級者向きの乗り味だと思う。
指導者は、子供や初心者の指導時に使いやすいし、デモンストレーションもできる。
ソール長の調整も工具なしで、その場で一分以内にできるので、履き回しが簡単。
ほぅ、実に使えるなぁ…。
奥深くホント、驚かされたモデル、エスコート・ワン。
skibum的区分は、コンパクトじゃなくて、ミニバンです。
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