試乗モデルと対象スキーヤーを関連付ける解説を求められたので、もうちょい詳細を。
【スモール】
極端に体重の軽いスキーヤー、妙齢で筋力のないスキーヤー向き。
チャートにない候補 : オガサカUNITY3
レンタル卒業の一台目でも【スモール】カテゴリは選ばず、【ミニバン】カテゴリからになると思う。
低速で軽量スキーヤーが、あえて選ぶ認識。
【ミニバン】
頑張らないスキーヤー : センター幅73mm~85mm、トップロッカー形状
ハの字が残る、カカトを横に押し開く操作が主体、板を横に振りたい。
レンタル卒業の一台目からスキー場ならどこでも下りてこれる中級者向き。
年間滑走日数10日以下、滑りの質よりもゲレンデへ行くだけで愉しく、楽しみたい欲求を満たしたい。
チャートにない候補 : リィズムSL-C、MOCUダブルフェイス、ブラストラックエリキサー
例外モデル : ストックリレーザーAX (対象幅が広く、気持ちいい)
人気モデル : フォルクルプラチナムSW
頑張るスキーヤー : センター幅72㎜以下、キャンバー形状
頑張るからこそ一番混乱しがちなタイミング。
“どこでも滑れる”自信がある一方で、上級者や技術検定は分かっていない。
脱中級を目論み、“2級ぐらい取れる”だろうと根拠のない野心を抱いていたりする。
年間滑走日数 : 10日前後 リフトから他人の滑りが気になり、滑りの質を意識し始める。
マイナス要素3つ : 後傾・内倒・ローテーションを無くす
プラス要素2つ : トップ操作でターン、小回りリズム
滑り仲間の上級者からは、“板なんて、なんでもいいよ”なんて言われて困惑。
上手い人はスモールカテゴリのモデルでも2級合格できますのでウソは言っていませんが、脱中級のスキーヤーに道具の影響力は大きいのが現実。でも自分では選べない…。
ショップでは、メーカーラインナップや機能を説明されて、分かったような気になってしまう。
実は、自分自身の課題を把握できていないので、判断基準がブレてしまう。
特に海外メーカーは日本の検定が意識されていない幅広シェイプが多い。
ショップは説明しません、ウソは言いませんが…。
素早い小回りのリズムメイクが苦手なスキーヤーは、72mm以下の方が適したシェイプです。
“小回りが苦手で…、早いリズムを練習したい”と、ハッキリと自分の課題が提示できても、振り回しやすい“トップロッカー”モデルを提案してきたりするんですよねぇ…。
“競技モデルでも今はロッカー入っているから”とまで説明されて、押し切られちゃったりしちゃう。
センター幅75㎜前後のトップロッカーのモデルを決して安くない金額を気合を入れて支払う。
勇んでゲレンデで滑ると、確かに振り回しやすいのでリズムは早くなる。おぉ、いい感じ♪
でも、トップ操作の感覚は掴みづらく、リズムは早くても、テイルを振っただけなワイパーな滑り。
検定員から的確に指摘をされて、出鼻をくじかれる。
よく分かんないし、スキーつまんないと、負のスパイラルに入り込む。
誰も悪くないんだけど、残念な状況に陥ってしまう。
せっかくやる気になっているスキーヤーの気分をそいでしまうのは勿体ないですよねぇ…。
他人任せでは上達は難しいけど、思い込みだけでは到達するまでに時間が掛かってしまう。友人、ショップ、そして月刊誌やカタログ号を読んでも分からない。
なので試乗会で、キャンバーとロッカーの操作感の違いを愉しんで欲しい、是非っ!!
【セダン】
セミゴールド・1級の受験または保持のスキーヤー向き。
年間滑走日数 : 20日前後
求められる要素は、速度域が上がるけど、不整地の凹凸もいなすフレックス。
メーカーのラインナップでは、競技以外のカテゴリで、トップモデルを推している。
でも、試乗すると、軽量や振り回しさを優先させたため、速度に対応できず頼りないモデルが多い。
そのため実力や実質を備えたモデルが、年々、品薄になってきていると感じるカテゴリ。
【スポーツカー】
趣味の領域
好みの感触が味わえる一台と出会う機会、試乗会。
【レースカー】
結果が全ての領域